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岡目八目

洪清泉さん
読売新聞 2016/03/22掲載
洪清泉さん

(4)人工知能VS棋士 世界が注目(寄稿連載)

 ◇ほん・せいせん
 李世ドル九段とアルファ碁の勝負は、李九段の1勝4敗という結果でした。人工知能がまさかここまで強くなっているとは……。
 この衝撃を受け、私の道場の子どもたちから「僕が碁を勉強する意味はあるのでしょうか」と尋ねられました。私は次のように答えました。
 「アルファ碁は確かに強いけど、何かを生み出すことはできない。人間は碁を勉強して対局し、心の成長を得るなど、そこから何かを生み出すことができる」
 何より今回、囲碁が全世界から注目されたことは、大きなことだったと思っています。韓国のインターネット検索数ランキングでは、政治経済やスポーツなど他ジャンルを抑え、1位から10位まですべてがアルファ碁に関するニュースだったと聞きました。街にある大型スクリーンでも連日、対局の様子が放映されて、通行人が足を止めて見入っていたそうです。
 そんな状態が1週間続いたわけで、特に李九段が第4局で初勝利をあげた時は全国民が喜び、マスコミの報道も過熱し、囲碁関係の書籍も飛ぶように売れたそうです。囲碁の認知度が飛躍的に高まったことは間違いありません。
 韓国碁界はさっそく、アルファ碁を開発したグーグル社に対し、次回対戦の申し出をしたそうです。グーグル社側も当然、今回明らかになった弱点を改良して臨んでくるでしょう。興味は尽きません。
 希望としては、いろいろな棋士が対戦できる方式にしてほしい。日本も加わって井山裕太先生とアルファ碁の勝負を見ることができたら最高ですね。
(囲碁棋士三段)
(おわり)
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