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岡目八目

石井公一郎さん
読売新聞 2017/01/24掲載
石井公一郎さ

(3)囲碁と川柳 好相性(寄稿連載)

 ◇いしい・こういちろう
 私は川柳が大好きで、囲碁にまつわる川柳も多く作っています。愚作を少しご紹介しましょう。
 「碁ですねと 笑顔で送る 粗大ごみ」
 これは奥様の心境をつづったものです。亭主は外で無事がよいというところでしょうか。
 「捨てた子が 思ひもよらぬ 親孝行」
 追いつ追われつしているうちに偶然にも捨てていた石が役に立つことがあります。
 「しとやかな 顔に似合はぬ 力づく」
 品のいい女性の意外な戦いぶりに驚くことがあります。川柳は短歌と同様に歴史的仮名遣いのほうがピッタリきます。
 「痴漢かと 問はれるほどの 覗き趣味」
 「斬りたがり 汝の祖先は 辻斬りか」
 「三味線は 上手が引けば 響きあり」
 上手に「まいったな」などと言われると、図に乗って深入りし大石を取られることがあります。へたくその三味線は見えすいており、効果ありませんね。
 つづいて松尾芭蕉の句にこじつけた小生の川柳を紹介しましょう。
 「義朝の 心に似たり 終盤戦」
 源義朝は残念無念を代表するような武将です。都を追われ哀れな最期をとげます。二つの目を作ろうとして絶望的な逃避行をつづける我が身。それが私の負けパターンです。
 囲碁と川柳、なかなか相性がいいと思いませんか。
 小川誠子先生のご協力を得て自作の囲碁川柳の小冊子を日本棋院の支部に送ったこともあります。楽しんでいただけたら幸いです。
 (ブリヂストンサイクル元会長)
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