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岡目八目

読売新聞 2010/09/21掲載
春風亭華柳さん

(1)「囲碁川柳」仲間と楽しむ(寄稿連載)

 ◇しゅんぷうてい・かりゅう
 エー、あたくしが噺(はなし)家に入門したのが十八ン時で、東京は田端にお住まいだった三代目桂三木助師匠の内弟子にして頂き、もう半世紀も経(た)っちまいました。
 プロ棋士の方でも内弟子経験をされた方が多いてぇ話で。まだおッ母さんの恋しい時分に親元を離れ、修業するのも大変だと思いますが、これで噺家見習てェのもなかなか大変で。掃除、雑用はむろんの事、まず教わるのが、挨拶(あいさつ)の仕方や家の出入りで、必ず勝手口を使う事。人様の呼び方は師匠、おカミさん、兄弟子はアニさん、寄席で三味線をひいているお囃子(はやし)さんはおネエさん。寄席では八十になってもおネエさんですからネ。
 噺家の階級は大きく分けると三段階で、前座、二ツ目、真打ち。前座を三年から五年くらいやると二ツ目てぇ事になりますが、実はこの時が一番うれしい。芸名も前座名から噺家らしい名に変えて、やっと噺家になれたんだなァ、と。
 川柳を始めたのはその頃のことで、四十年以上の付き合いになります。その後、囲碁を覚え、いまは囲碁と川柳を楽しむ「碁柳会」の仲間と月一回集まります。囲碁川柳を作り、色紙に書いては楽しんでいます。仲間の作品を紹介しましょう。

春風亭華柳さん色紙「碁の客へ女房枝豆鍋で出し」  『囲うのは碁だけですよと念押され』 こすみ
 『おーいお茶声の調子が碁の調子』 花六
 『勝手読みでした今度も片想い』 裕石
(噺家、色紙も)
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