岡目八目
(4)「囲碁を正課に」10万人署名
(寄稿連載 2015/11/24読売新聞掲載)全日本囲碁協会が、いま最も力を入れているのが、「囲碁を小・中学校の正課に」をスローガンにした署名活動です。全国規模で展開し、10万人を目標にしています。
日本棋院では「学校囲碁推進室」を設置し、学校教育に囲碁を採り入れる活動を進めています。この成果として、東京大学、早稲田大学など全国で20を超える大学で囲碁授業が正課として実施されているそうです。大変すばらしいことです。
これをさらに一歩進めて、小・中学校の正課に採り入れたら、子どもたちの育成にとても有意義なものになる、というのが私たちの理念です。
署名活動は半年前から始めていますが、囲碁を打たない人たちからも多数の賛同をいただき、署名数は6万を超えました。義務教育で囲碁を正課に採り入れることは、容易でないと承知していますが、何とか年明けには10万人署名を達成し、文部科学省に届けたいと考えています。
この署名活動には、2020年の東京オリンピック・パラリンピックにあわせ、頭脳オリンピックを開催してほしいとの願いも込められています。囲碁、チェスなど頭脳を極限まで使う戦いは大きな注目を集めるでしょう。北京オリンピックでの先行事例もあります。囲碁は世界的に人気が高まっています。頭脳オリンピックの開催は、日本国内での囲碁活性化に必ずやつながるものとなるはずです。
協会の機関紙「日本の碁」は7号を数えます。一人でも多くの皆さんに「日本の囲碁復活」の仲間になっていただきたいと思います。
(全日本囲碁協会理事長)(おわり)