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岡目八目

小松英樹さん
読売新聞 2014/06/24掲載
小松英樹さん

(2)勉強量が棋力の差に(寄稿連載)

 ◇こまつ・ひでき
 院生は、毎週土日に日本棋院で対局を行います。棋力別にAからEクラスまであり、現在は60人余り。中部、関西を含めて100人くらいです。
 院生からプロ棋士になるのは狭き門で、毎年、東京では夏に1人、冬に2人です。それから名古屋と大阪で1人ずつと、女性が1人で、年に計6人の枠しかありません。
 院生は17歳で卒業です。それまでに入段できなければ諦めなければなりません。外来で試験を受けることもできますが、たいていは他の道を進むことになります。
 院生にはいくらでも教えたいと思っているのですが、子どもたちが自分から教わりに来ることはまずありません。ぼくが声を掛けて、別室の検討室に連れて行き、気になるところを指摘するわけです。今の子どもたちが特別シャイなわけではなく、昔からそんなものだったようです。
 今は、師範の他にも教えに来てくれる棋士がいるのですが、その中で依田紀基九段は熱心な一人です。依田さんに教えてもらえるとは、なんて幸運なのでしょう。ぼくはそう思うのですが、やっぱり院生たちは自分からは来ないのです。ぼくが呼びに行って依田さんの前に座らせて教えてもらっているのですが、まぁ仕方ないのでしょうね。
 才能があれば、なんなく突破できるというものでもありません。子どもに元々、才能があるかどうかは、よく分かりません。強くなる子は、やっぱりよく勉強しているのです。勉強量の差が棋力の差に比例するように思えます。才能というものがあるとすれば、ひたすら勉強できる才能ということではないでしょうか。
(囲碁棋士九段)
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