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岡目八目

読売新聞 2008/10/20掲載
森野節男さん

(4)仲間を増やし走り続ける(寄稿連載)

 今年5月の第29回世界アマチュア囲碁選手権戦に先立つイベントを東京・日本棋院で開きました。会場を無料で提供してくれた日本棋院の好意に感謝すると同時に、普及活動に関しては日本、関西両棋院の理解を深めていただくことにより、少しずつ垣根が取り払われて行くことを切に願っています。
 2002年、大阪府東大阪市にお願いし、市の文化事業の一環として、「東大阪市こども囲碁土曜教室」を開設しました。
 三十数年ほど昔、同市にプロ棋士十数人を輩出した有名なこども囲碁教室がありました。総合教育の方法として囲碁が世界的に評価されつつある今、改めて同市を子供囲碁の拠点にしようという遠大な作戦なのです。同市在住の中学生までならだれでも参加でき、会費は無料(教材費は月800円)です。この3年は大阪商業大で行っており、現在、約30人が通ってきています。
 予算の金額は別にして、囲碁の普及活動を正式に支援している自治体は、関西ではほかにないでしょう。
 視覚障害者用の専用碁盤は、いまだに統一規格ができていないのが課題です。日本と海外の人たちが共に楽しめる碁盤を1日も早く完成させたいものです。
 次の一手は、海外からの留学生に囲碁を教えたい、ということです。日本のプロがたまに出張するより、彼らが国に帰って広める方が、効率も規模も何倍も違うはずです。
 ボランティアの不足など課題は山積ですが、1人でも多く仲間を増やし、走り続けるしかありません。
(関西棋院九段)
(おわり)
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