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岡目八目

中小野田智己さん
読売新聞 2010/12/07掲載
中小野田智己さん

(3)時代で変わる院生気質(寄稿連載)

 ◇なかおのだ・ともみ
 日本棋院東京本院の院生は約70人。研修は週2日(土、日)で、4人の師範が2人ずつ交代で指導しています。対局以外にも指導することがあります。まずは時間厳守。
 私自身、師範といえども遅刻3回で資格辞退、と考えています。院生には厳しく注意を続け、今では9時半の対局開始時間の10分前には全員がそろうようになりました。
 そして、あいさつ。あいさつをしない子供が多くなったと言われますが、多くの院生があいさつを励行するようになってきました。ある院生は朝と帰る時、私がどこにいてもわざわざ探して、「おはようございます」「ありがとうございました」とあいさつしてくれ、うれしい思いをさせてくれました。彼は今年、めでたく入段しました。
 今の院生は学業との両立を重視します。あと1、2勝で上のクラスに上がれるという時、学校の行事で休むという連絡を受けると、残念な気持ちになります。囲碁一筋のリスクなどを考えると、やはり総合的に考えざるを得ない時代なのでしょう。
 対局では、私たちの院生時代とは異なることがあります。今はインターネットなどによる情報収集が容易で、世界の情報をいち早くキャッチしているのです。その情報量の多さは、私など及ばないものがあります。ただその反面、独創性に欠ける嫌いはあります。この善悪は難しい問題です。
 最近の入段者や院生Aクラスの碁はまとまっています。勝負にシビアになっているのか、大模様の碁や豪快な碁があまり見られません。ことによると韓国の李昌鎬九段などの影響もあるのでしょうか。
(囲碁棋士九段)
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