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岡目八目

大橋拓文さん
読売新聞 2016/05/10掲載
大橋拓文さん

(2)想像を超える急速な進歩(寄稿連載)

 ◇おおはし・ひろふみ
 私が初めてコンピューター囲碁に関わったのは2010年ごろのことです。
 11年3月、9路盤で四つのソフトと対戦することになっていました。その中のひとつに、アジャさんが開発した台湾の「Erica(エリカ)」がありました。しかし東日本大震災が起きて、この企画は仕切り直しになり、以来、「Erica」はコンピューター囲碁大会から姿を消しました。
 アジャさんはどこに居るか――と思っていたところ、今回、アルファ碁の開発者の一人として李世乭九段の前で石を打っていたのが、アジャさんその人でした。運命の歯車を感じました。
 12年3月、9路盤でコンピューターと対戦する機会が巡ってきました。相手は日本のZenでした。コンピューターの進歩は目覚ましく、危機感を持って臨みました。9路盤は想像より奥深く、1勝1敗となりました。同時に行われた武宮正樹九段との19路盤4子局は、Zenの勝利。コンピューター囲碁への注目度が高まりました。
 同年11月、先の打ち分けを受けて、本格的にZenと9路盤で対戦することになりました。メンバーは蘇耀国八段(現九段)、一力遼二段(現七段)と私の3人で、それぞれ白・黒1局ずつの計6局でした。その結果は人間チームが6連勝し、これを見たコンピューター将棋開発者の山本一成さんに「人間が盛り返したのを、初めて見ました」と言われたのが印象に残っています。
 あれから4年。いずれはプロ級の強さになるとは思っていましたが、これほど急速に進化するとは想像を超えていました。
(囲碁棋士六段)
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