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岡目八目

高木祥一さん
読売新聞 2017/03/21掲載
高木祥一さん

(3)AI登場現代の碁に変化も(寄稿連載)

 ◇たかぎ・しょういち
 最近はたくさんの棋譜が簡単に手に入るようになりました。僕はパソコンは使っていませんが、紙でも並べきれないほどの膨大な棋譜が送られてきます。現代の碁については、さっと並べて終わりにしてしまうことも少なくありません。
 ただ、同じ碁を何度も並べてみることにも意味があると思います。古碁の場合は、かみしめるように繰り返し並べることで内容がより深く理解できることがあります。わかっているようで、なかなかそんな勉強法はできないのですが……。
 古碁は小難しそうに見えますが、実はアマチュアの人に向いているのではないかと思っています。現代の碁は競り合いやねじり合いになることが多く、アマチュアにとっては内容もかなり難解です。でも昔の碁は筋や形をある程度重視していて、上達のためのいい見本になると思うんです。
 僕のおすすめの一つは、前回も触れた本因坊秀策と秀甫の十番碁です。この10局は、ほとんどが名局と言っていい内容です。同じ碁だと飽きてしまうけど、10局ありますから、少しずつ全部並べれば力がつくと思います。
 もちろん、ねじり合いの碁を並べることにも意味はありますし、自分が楽しそうだと思ったものをやるのが一番でしょう。強くなりそうな若手の棋士を見つけて、その棋譜を並べるのも面白いかもしれません。
 でも、最近はすばらしい棋力を持った人工知能(AI)が登場してきました。ねじり合い中心の碁の流れが、また変わってくるかもしれません。
(囲碁棋士九段)
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