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上達への指南
古谷裕七段の「目指せ初段」 読売新聞 2006/03/13掲載
(1)「頭を出す」を心掛けて(寄稿連載)
 アマの方と指導碁を打っていますと、様々な弱点が目につきます。例えば、「高圧的にかぶせられると、内へ閉じ込もってしまう」「白の石を必要以上に怖がる」「基本的な死活が分かっていないため、要らぬ手入れをする」などです。これらの弱点は、少し考え方を変えることで克服でき、それによって棋力は飛躍的に向上します。
 今日から4回にわたり、「目指せ初段」というテーマで、級位者の目線から棋力向上へのアドバイスをさせていただきます。第2回から、文末にぼくがいつも推奨している三つの勉強法を「上達への近道」としてまとめます。どうか参考にしてください。

 【テーマ図】 9子局。白1、3のカカリから5のボウシは白の常套(じょうとう)手段です。

 【失敗図】 囲まれた黒1子が心配で、黒1、3と二つのケイマから生きにくる方が多いのです。白2、4と封鎖され、黒5から9と生きましたが、この進行は最悪です。白10と割られて、すでに黒のいやな碁といえるでしょう。

 【正解図1】 黒1のコスミが最善です。白2に黒3と押し、白4に黒5とはねます。何はともあれ、外へ頭を出すことを心掛けてください。「上へ、上へ」です。黒5とはねた形は、天元の1子と相まって素晴らしい厚みになっていますね。白6には黒7と三々に守って大したことはありません。

 【正解図2】 黒1の肩ツキも有力な手です。白2に黒3、白4に黒5と一歩ずつ先に頭を出します。白8には黒9の守りが大切です。白10に黒11で良いのですが、ぼくは分かりやすい【正解図1】をお薦めしています。

●メモ● 1978年、兵庫県生まれ。93年入段、02年七段。関西棋院所属で、3回の受賞歴がある。96年永井賞、01年新人賞と連勝賞(15連勝)だ。「今年は40局以上打ちたい」と話す。

【テーマ図】


【失敗図】


【正解図1】


【正解図2】
古谷裕七段の「目指せ初段」 (1) (2) (3) (4) [ 『上達への指南』一覧はこちら → ]