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上達への指南
呉清源師の「生涯一局」その十六 読売新聞 2014/07/01掲載
(1)碁に関わり続け百歳に(寄稿連載)
 「百まで生きる」と周りと約束し始めたのが、七十くらいの頃でしょうか。この5月、おかげさまで百歳を迎えました。皆さまとの約束を守れてうれしいです。囲碁に出会い、素晴らしい人々に巡り合い、私は今もこうして仕事を続けることができています。
 藤沢庫之助六段との十番碁は藤沢さんの定先(じょうせん)で始まり、途中、藤沢さんが七段に昇段されましたが、十番碁は定先のまま続けられました。
 「実戦図1」の黒1のケイマガケは軽快な打ち方でした。この手で「参考図1」の黒1のように立つのは重いのです。その後、黒3から5と上辺の黒2子に連絡しようとしても、白6などで切られてしまいます。
 白2、4と出切りましたが、黒にとっては「参考図1」より勝っています。
 「実戦図2」の黒5は白3子のダメを詰めるためにも必要です。白6に黒7は石の形です。「参考図2」の黒1と単に押さえたりすると、白2とつがれて隅が丈夫になります。黒3と形を整えても、白4の後に白にAやBなどの狙いを残すことになります。黒9から11も石の形です。後に黒イのハネ当てを残していますから。

本局は白の中押し勝ちでしたが、コミのない時代で、この定先の十番碁は私の4勝6敗でした。戦時中だったので、坊主頭に国民服、ゲートルを用意しての対局でした。
(構成・牛力力)

●メモ● 6月初旬、呉師が暮らす神奈川県小田原市の介護付き老人ホームで、家族と林海峰名誉天元など親しい知人による百歳のお祝い会が催された。大きなケーキが用意され、皆が「ハッピーバースデー」と合唱すると、呉師はほほ笑み、うなずいて拍子をとりながら聞き入っていた。
写真=対局の合間に将棋に興じる呉(左)と藤沢(1952年)
第1次打ち込み十番碁第7局
白 八段 呉清源
黒 七段 藤沢庫之助
(1944年2月)

【実戦図1】


【参考図1】


【実戦図2】


【参考図2】

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