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上達への指南
呉清源師の「生涯一局」その十七 読売新聞 2014/11/18掲載
(4)碁と信仰が人生の両輪(寄稿連載)
 この十番碁の第7局を打った後、璽光尊(じこうそん)とはたもとを分かちました。当時の読売新聞のインタビューに、「私の人生は二つ。それは車の両輪のようなもので、一つは碁を打つことで、もう一つは真理の道を求める信仰です。しかし、私が求めている真理の道が璽宇(じう)によって得られるものではないと、はっきり気付いたからであります」との趣旨を答えています。
 振り返って、マイナスだとは思いませんが、あれも修業の一コマです。人生はすべて修業です。勝つも負けるも。さて、第5局を見ましょう。
 「実戦図」、黒1から白6までを交換してから黒7に行ったのは、後に白14と打たれると、かえって黒が薄くなりますので、「参考図1」の黒1と単に打つ方がむしろ勝ると思います。白2と来ても、黒3から7までのように打てば、実戦よりさばきやすいのではないでしょうか。
 実戦図の黒7で「参考図2」の1と打ち続けても別に悪くありません。白2と打たれても、黒3といっぱいに詰めます。白4は仕方がありません。そして黒5と回れば、黒が打ちやすいでしょう。白14と打てたので、とたんに黒数子が浮いた感じです。これで白が面白くなったのではないでしょうか。
 本局に勝ち、十番碁は私の4勝1敗となり、続く第6局にも勝って、相手を先相先に打ち込みました。
(構成・牛力力)
(おわり)

●メモ● 岩本薫が海外普及に情熱を傾けたことはよく知られる。米ニューヨークなど4か所の海外碁センターが、岩本の寄付をもとに開設された。このうちニューヨークは売却され、日本棋院はその資金で岩本北米囲碁基金を設立。今後、囲碁をどう海外へ伝えていくのか。覚悟が問われる。
写真=呉(左)と岩本(1949年)
打ち込み十番碁第5局
白 八段 呉清源
黒 八段 岩本薫
(1948年10月)

【実戦図】


【参考図1】


【参考図2】

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