上達の指南

囲碁アミーゴの「わいわいレッスン」

(4)自分の弱点固めて終局

(寄稿連載 2010/01/26読売新聞掲載)

 アミーゴ代表幹事の万波佳奈です。私たちの活動を紹介するこの講座に大きな反響があり、記事を見て参加された方もありました。皆さんも、ぜひ一度、アミーゴに参加してみませんか。
 今週のテーマは「終局」です。対局では、もうこれ以上打っても得をしないという時に、お互いにパスをして終局を確認しますが、入門者の対局では、まだ得をしたり損をしたりする場所が残っているのを見かけます。

 1図は、あと一か所打てば終局の場面。黒番ならAと打てば1目増やすことが出来ます。
 Bの地点は、黒が打っても白が打っても地の損得に関係がありません。こんな場所を「ダメ」といいます。この対局では黒がAと打ったので、次の手番になる白がBと埋め、これで白と黒の壁がきちんと出来て終局になります。

 2図は二か所打てば終局という場面。白番ならどう打ちますかという問題です。自分の弱点はどこかということを考えてください。

 3図の白1と「危険なナナメ」の断点を守るのが正解です。白2と黒を取りたくなりますが、黒から1と切られると被害が大きくなります。黒は2と当たりの石をつないで終局です。
 終局したら取った石は相手の陣地に埋めて、地を数えやすいように整地します。1図は黒地24目、白地23目で、黒の1目勝ちになるのを確認してください。
(おわり)

●メモ● 万波四段は1983年6月、兵庫県生まれ。大枝雄介九段門下。2000年入段、07年四段。女流棋聖2期。奈穂二段は実妹。「碁を打つときは、着点を決めるまで碁石に手を触れないようにしましょう。対局中に相手に話しかけたり、碁盤の上にひじをついたりするのもよくありません」

【1図】
【2図】
【3図】