上達の指南

囲碁アミーゴの「19路盤入門」

(4)石の連絡の形を知ろう

(寄稿連載 2010/10/12読売新聞掲載)

 布石の段階では小目からのシマリ、二間開きがよく出てきます。なぜこの形がいいのかを知っておくと便利です。
 長島梢恵初段「1図の右上は、▲が小目からの小ゲイマジマリです。2図の白1から3と入ってきても黒4まで白は生きるスペースがありません。小目の小ゲイマジマリは隅を2手で地にする着実な打ち方。黒地は10目ぐらいでしょうか」
 王唯任四段「3図の▲は星からのケイマジマリ。地のように見えますが、白1と三々に入られると白9までコウになります。星からのケイマは勢力のバランスの取れた打ち方で、隅を地にするにはコスミを打つなどもう一手かかります」
 梅沢由香里五段「三線は地を、四線は勢力を重視した打ち方と覚えておくといいでしょうね」
 長島「石の連絡は最も心がけたいことのひとつ。1図の左下、△の二間開きは地を持ちつつ石が連絡する打ち方です。4図の黒1とつけて分断しようとしても、白6まで黒1子を取ってつながることが出来るのです」
 万波佳奈四段「5図の白1は割り打ちといいます。黒2と詰めれば白3と二間に開いて石を連絡しておきます」
 長島「黒2でAから詰めれば白Bと開くことができますね。このように割り打ちはどちらか二間に開けるように打つことがコツ。でも安心してはいけません。黒石が近くに来たらきちんと守ることを忘れないようにしてください」
(終わり)

●メモ●  「囲碁アミーゴ」の活動の原点、若者を対象にした「ワークショップ」は毎月2回、土、日曜日に東京・市ヶ谷の日本棋院会館、東京・八重洲の「いずみ囲碁ジャパン」などで開催。入門から19路盤で打てるまで、コース別に若手プロが指導する。詳しくはhttp://www.igoamigo.com/index.php

【1図】
【2図】
【3図】
【4図】
【5図】