上達の指南

北野亮七段の「石の強弱を見極めよう」

(2)強引な出切りをとがめる

(寄稿連載 2014/01/14読売新聞掲載)

 私は日本棋院関西総本部、大阪市の文化サロン、枚方市の囲碁クラブ、兵庫県尼崎市の幼稚園児対象の囲碁道場などで指導しています。棋院の常務理事として飛び回っている兄弟子の後藤俊午九段ほどではありませんが、1週間はほとんど埋まり、けっこう忙しいんです。この3子局の相手は、文化サロン囲碁の会の4段の男性です。

 【テーマ図】 白1のカカリに対し、黒2のハサミから8のツケまで、互いに我が道を行く非常にいい立ち上がりです。素晴らしい布石ですね。白9から13と強引に出切りました。黒はどう打つのが正解でしょう。強気に出るか、それとも――。

 【正解図】 黒1の下がりはこの一手です。白2に黒3のワリコミが手筋。白4から黒7までは一本道です。
 白8、10から16で隅は生きますが、黒17、19が大きく、白の無理をとがめて黒がはっきり優勢でしょう。白8を10は、黒8とつがれ、隅の白に無条件生きがありません。

 【参考図】 ワリコミに対し、白1と出るのは黒2、4と絞られ、6でアウトとなります。

 【実戦図】 黒1の当てから3とはいましたが、白4に黒5が省けず、後手になってしまいました。白6の突き当たりにも黒7と引かされてつらい限りです。
 白8と軽く消して、早くも碁になった感じがします。隅の地は大きいんです。基本に忠実に打ちましょう。

●メモ● 野七段の長男、敦也君(神戸市立福池小2年)は、昨年12月、岡山県倉敷市で行われた第3回くらしき吉備真備杯こども棋聖戦の小学校低学年の部に兵庫県代表として出場した。残念ながら予選リーグで敗退、上位進出はならなかった。北野七段は「来年、再チャレンジです」。

【テーマ図】
【正解図】
【参考図】5(3の下)
【実戦図】