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上達への指南
河野臨九段の「今年この一手」 読売新聞 2011/12/20掲載
(4)機敏な三々入りで主導権(寄稿連載)
 今期十段戦五番勝負は、井山名人が張栩十段を下して初の十段位を獲得しました。名人に続いて張さんからのタイトル奪取でした。取り上げたのは井山さんと高尾九段の挑戦者決定戦です。

 【局面図】 右下は実利と厚みの分かれ。白は先手を取って20と右上にかかり、黒27と二間に開いた場面です。形勢は特にどうということはありません。次の手で井山さんが意表を突く打ち回しを見せました。

 【参考図】 白1から5とすべって収まるのが普通の発想です。しかし、右辺の黒地の大きさが気になります。そこでどうするかです。

 【実戦図】 足早に白28と三々に入ったのが機敏な立ち回りでした。黒29から35と上辺を攻めましたが、黒37の時に手を抜いて白38のコスミツケが打てるのが大きい。黒39で42と攻められても、白イ、黒39、白ロ、黒ハ、白ニとかけついで上辺は死ぬ石ではないとみているのです。
 黒39に白40とつけて46まで脱出しました。もう黒は攻めを狙える石がありません。白は地合いで先行して主導権を握りました。

 【変化図】 途中、黒35で黒1とつけるのはよくある手です。しかし白6、8と出切って14までの進行は△が好位置にあって黒は打ち切れないのです。
 高尾さんはこの碁では敗れましたが、棋聖戦の挑戦者決定戦で井山さんに競り勝って初の挑戦者に名乗りを上げました。
●メモ● 河野九段の研さんの場は、東京・下北沢駅近くのマンション一室で開いている「下北沢研究会」。高尾紳路九段や金秀俊八段らが入れ替わり出入りして研究。河野九段は週2、3回、顔を出している。林海峰名誉天元が自宅で毎月2回開いている「林研」にも参加、張栩棋聖らと腕を磨いている。
第49期十段戦挑戦者決定戦
白 名人 井山裕太
黒 九段 高尾紳路

【局面図】


【参考図】


【実戦図】


【変化図】

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