上達の指南

張栩と泉美の「四路盤へようこそ」

(2)1目を得するテクニック

(寄稿連載 2011/09/27読売新聞掲載)

 今回は泉美が担当します。四路盤について、張栩が私に常々言っているのが「こんな狭い碁盤からも、碁で重要な技術や考え方のほとんどを学ぶことができる」ということです。
 そうしたことを順番に紹介していこうと思っていますが、この回で取り上げるのが、1目得するテクニック。2問とも黒番で勝ちをつかんでください。

 【第1問】 安易に考えると失敗します。

 【失敗図】 黒1の出が目に付きますが、白2のアテコミに黒3が余儀なく、白6までジゴに持ち込まれてしまいます。また初手で黒5、白6、黒2は白1とされ、やはりジゴ。

 【正解図】 気が利かないように見える黒1が好手で、白は2とつぐよりありません。この交換をしてから黒3と出れば、白4、黒5まで1目勝ちにこぎ着けることができました。

 【第2問】 なかなかの難問でしょうか。発想の飛躍を。

 【失敗図】 白に1の点を占められると勝てないので、初手は黒1に限ります。白2の切りが最強の抵抗ですが、ここで黒3と取ってしまうと、白も4と取ってセキ。アゲハマがひとつずつのジゴとなって失敗です。

 【正解図】 黒1が好手。白2と取られますが、黒3と取り返すと、白はセキにするため4と放り込まざるを得ません。黒5と取って1目勝つことができました。

 <張栩からのひと言> ちょっとしたテクニックで1目得することができる。こうした注意を普段から心掛けていれば、必ず十九路の碁でも役に立ち、勝利をもぎ取ることができるようになるはずです。

●メモ● 四路盤から学ぶことができる「碁で重要な技術や考え方」とは何か――。張栩棋聖&泉美六段いわく「ダメヅマリの怖さ、捨て石の効果、攻め合いにおける眼の重要性」などなど。ふだんから大切と言われていることだが、四路盤問題をたくさん解くことで自然と再確認できるという。

【第1問】
【失敗図】
【正解図】
【第2問】
【失敗図】
【正解図】3(1)、
4(2)、5(2の下)