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上達への指南
坂井秀至八段の「今年この一手」 読売新聞 2016/11/22掲載
(2)アルファ碁驚きの強さ(寄稿連載)
 人工知能「アルファ碁」と世界トッププロ、韓国の李世●九段が3月、五番碁を戦い、アルファ碁が4勝1敗で李九段を破ったというニュースは、まさに衝撃でした。世界の囲碁ファンはもとより、囲碁を知らない人にも驚きが広がりました。(●は石の下に乙)

 人工知能は将棋ではすでに日本のプロに好成績を上げていましたが、囲碁はまだまだと思われていたからです。当初は日程など李九段に同情的な見方もありましたが、その後、世界中のプロが調べると、常識を覆す良手が多くあり、アルファ碁の強さは実力だと評価されました。

 【局面図】第3局を見ていただきましょう。白1(32手目)は名手だと思います。コンピューターに、なぜこんな手が打てるのか不思議です。

 【参考図】白1は黒に連絡をさせにくくする厳しい手でした。なかなか思いつかない着点で、黒の応手が難しいのです。
 たとえば黒2の出から4と切るのは、白7のツギまで、白の理想形となります。

 【変化図】白1のケイマでは、黒2、4から6のツケコシが厳しい反撃になります。白7のワリコミで抵抗しても、黒8以下、18とされ、AのカケとBの出が見合い。白がつぶれます。

 【実戦図】李九段は見事なサバキを見せてくれました。白25までとなれば双方に楽しみのある石の流れになっています。さすがと言うべきでしょう。

●メモ● 坂井八段のアマ時代の戦績は実に輝かしいものである。アマ本因坊、アマ最強戦6連覇、世界アマ日本代表3回。世界アマでは優勝1回、準優勝2回。京都大学を卒業して間もない2001年9月、28歳で関西棋院の特別試験碁に合格し、飛び付き五段でプロ入りした。
白 アルファ碁
黒 九段 李世乭
【局面図】


【参考図】
 


【変化図】
14(7)


【実戦図】

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