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岡目八目

読売新聞 2006/04/03掲載
菊池康郎さん

(8)子供たちに「夢と希望」を(寄稿連載)

  このエッセーも最終回となりました。将来の囲碁界に夢を託して、子供たちの話で締めくくりましょう。
 日本で全国レベルの大会は、「少年少女名人戦」が歴史のある大会ですが、残念ながらこれ一つしかありませんでした。ある時、韓国には子供の大会がいくつもあると知り、もっと全国レベルの大会がないと立ち遅れると思ったのです。
 手始めに東日本子供囲碁大会を始めたのが8年ほど前のことです。100人も集まれば、と思っていたのが300人近くの参加者があり、十分な手応えを感じました。翌年は西でも開催してもらったところ、「コニシ株式会社」さんがスポンサーとして名乗りを上げてくださり、3年目は名古屋、福岡と4地区に膨らんできました。4年目は全国レベルにすべく、北海道、東北、中・四国、沖縄も加わり、「ボンドカップ全日本こども大会」は文字どおりの全国大会となったのです。
 軌道に乗ってきたころ、「ヒカルの碁」ブームが起こり、参加者が激増しました。今春9回目の大会を迎えますが、全国14地区、7000人近い子供たちが参加し、全国大会、海外交流戦と夢一杯の大会になりました。本大会が子供の囲碁普及に、いささかなりともお役に立てたのではないかと思っています。
 ところで、中国、韓国に比べて日本の子供たちの潜在能力、活力は決して劣るものではありません。制度上の問題や英才教育的なシステムなどが違うだけで、これが克服さえできれば、悲観することはありません。
 幸いなことに、近年国内でも囲碁のイメージが高まってき、親御さんたちの理解も深まっています。小さいとき、一つの物事に夢中になって取り組むことはよいことです。子供に目標を与えてあげることは、現在社会問題となっている少年非行防止にも大いに役立つことだと確信しています。
 子供たちが碁に集中することにより、夢と希望とよい刺激を与えられる、これが私の生涯のテーマです。
(緑星学園主宰)
(おわり)
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